当事者主任ケアマネージャ【ケイにゃんのためになるコラム】 #03

介護保険、
どうやって使うの?

申請からサービス利用まで。
「まず何をすればいい?」を順番に解説します。

執筆:ケイにゃん(脳卒中当事者・主任ケアマネージャ)
今回のポイント
  1. 介護が必要かもと思ったら、まず相談します。
  2. 介護保険の利用には、原則として要介護認定が必要です。
  3. 認定結果をもとに、必要なサービスを考えます。
  4. ケアマネジャーが本人・家族と一緒にケアプランを作ります。
  5. 利用開始後も、生活の変化に合わせて見直します。

「介護保険って、実際にはどうやって使うの?」

調べてみると、「要介護認定」「ケアプラン」「ケアマネジャー」など、聞き慣れない言葉が出てきます。いざ自分や家族に介護が必要になったとき、「まず何をすればいいの?」「どこに相談すればいいの?」と戸惑うのは当然です。

介護保険は、「申請して終わり」でも「サービスを使って終わり」でもありません。その人の生活に合わせて、必要な支援を一緒に考え続ける仕組みです。

利用までの流れを7段階で確認

まず相談する

市区町村の介護保険担当窓口や、地域包括支援センターへ相談します。

要介護認定を申請する

本人や家族などが、市区町村へ申請します。

認定調査・主治医意見書

現在の生活状況を確認する認定調査と、主治医の意見書をもとに審査されます。

認定結果を受け取る

要支援1・2、要介護1〜5など、必要な支援・介護の区分が決まります。

ケアマネジャーなどに相談する

本人の希望、困りごと、家族の状況、今できることを一緒に整理します。

ケアプランを作る

目指す暮らしに合わせ、訪問介護、通所介護、福祉用具、訪問看護、住宅改修などを組み合わせます。

サービスを利用し、見直す

利用後の変化を確認し、必要に応じてサービスやケアプランを調整します。

最初の一歩は「相談」

「最近、歩くのが大変」「一人でお風呂に入るのが心配」「家族の介護が必要になってきたけれど、どうしたらいい?」。そんなときは、まず相談してみましょう。

市区町村の窓口

介護保険の申請や制度について相談できます。

地域包括支援センター

高齢者の暮らしや介護について相談できる、地域の身近な窓口です。

「まだ介護保険を使うほどではないかも」と感じていても大丈夫です。小さな不安の段階で相談することで、今できることや、今後必要になりそうな支援を一緒に考えてもらえます。

「要介護認定」は何を決めるもの?

要介護認定は、「その人にどのくらいの介護や支援が必要なのか」を公的に確認する仕組みです。申請後、認定調査と主治医意見書などをもとに審査・判定されます。

要支援1・2介護予防や生活支援が必要な状態。
要介護1〜5数字が大きいほど、一般的には必要な介護量が多い区分。

ただし、要介護度はその人の「人としての価値」を表すものではありません。同じ要介護度でも、生活環境、家族構成、本人の希望は一人ひとり違います。認定結果だけで生活を決めず、その人の思いと生活全体を見ることが大切です。

ケアマネジャーと「暮らし」を考える

認定結果が出たら、どのサービスを使うか考えます。ここで大きな役割を担うのがケアマネジャーです。

「できるだけ自宅で暮らしたい」「もう一度、自分で買い物に行きたい」「家族の負担を減らしたい」。本人や家族の話を聞きながら、どんな暮らしを目指し、どんな支援があれば続けられるのかを一緒に考えます。

ケアプランは「暮らしの計画」

ケアプランとは、「これからどんな生活を目指し、どんな支援を利用するのか」をまとめた計画です。

目的は、サービスをたくさん使うことではありません。できることは自分で続け、難しいところに必要な支援を取り入れながら、その人らしい生活を続けること。それがケアプランの役割です。

大切なのは「何を使うか」だけではなく、
「どんな暮らしを続けたいか」。

サービス開始後も見直していく

実際に利用すると、「自分に合っている」「思ったより大変」「元気になり、できることが増えた」「家族の状況が変わった」など、さまざまな変化が起こります。

ケアマネジャーは生活状況を確認し、必要に応じてケアプランを見直します。介護保険は、その時々の暮らしに合わせて支援を調整していく仕組みでもあります。

限界になる前に、早めの相談を

介護は少しずつ始まることもあれば、病気やけがをきっかけに突然始まることもあります。「物忘れが増えた」「家族の介護に疲れてきた」「一人暮らしを続けて大丈夫かな」。そんな小さな不安こそ、相談してみてください。

困ったら、まず相談。
介護のことは、一人で抱え込まなくて大丈夫です。

ケイにゃんのまとめ

  • 介護が必要かもしれないと感じたら、市区町村や地域包括支援センターへ相談します。
  • 要介護認定は、必要な介護・支援の量を判断する制度上の区分です。
  • ケアマネジャーと、本人が望む暮らしや必要な支援を一緒に考えます。
  • ケアプランはサービス一覧ではなく、「その人らしい生活」を支える計画です。
  • サービス開始後も、生活の変化に合わせて見直していきます。

※本コラムは介護保険制度を分かりやすく紹介する一般的な解説です。申請方法や利用できるサービスは状況・自治体等によって異なります。個別の相談は、お住まいの自治体、地域包括支援センター、担当ケアマネジャー等へお問い合わせください。

構成:添付原稿「介護保険を知ろう 第3弾 介護保険、どうやって使うの?」全4ページをもとに、Web閲覧向けに手順・要点を整理しました。